
第二章~挑戦~
不定期更新中
只今、在外公館料理人として海外で奮闘中です。
江戸前寿司職人の観点と寿司技能士の観点で、滞在中の魚介類と地元野菜を中心に紹介していきます。
また、厚労省の指針、規定等を中心にその他の地方の漁港の指針等を参考にして調理しています。
記載されている地域に行く皆様の、参考になれば幸いです。
※ 調理法や保存法により食中毒が起きますので、各自十分な衛生管理を実施してください。
フィジーに関して
魚介類について

・グルクマ(沖縄方言 グルクマー)学名Rastrelliger kanagurta
・フィジー名 Salala、Salala bitubitu
調理法は鯖と同じ感じで問題無しです。ですが、売られている物は刺身では食べられません。釣ってすぐなら刺身でも食べられます。 寄生虫対策で冷凍やUVライト等でチェックする必要があります。
例 味噌煮、フライ、ソテー、南蛮漬け、幽庵焼き、蒲焼



茹でたメス
ノコギリガザミ 学名 Scylla
ドウマンガニ(胴満蟹が正解) 英名 mud crab
かなり旨いです。好みによりメスの内子とオスの精巣に分かれます。
蒸し蟹、ゆでガニ共にお勧めします。可能であれば汽水域程度の塩分濃度で泥抜きをするとより良いです。泥抜きの際は要らない歯ブラシ等で砂を取ると完璧です。 画像の個体はオス。ハカマが丸いのがメス。
※ハカマに赤矢印

・スジアラ(学名Plectropomus leopardus)
フィジー名 Leopard coral gruperまたはCoral trout
沖縄ではアカジン。
食用です。しかしながら、魚体が大きいサイズはシガテラ毒を有している可能性がある為、40cm以下で2kg以下を購入する必要があります。釣って直ぐに活〆、神経抜きをされていれば刺身でも食べられます。
シガテラ毒は過熱しても解毒できません。
例 煮付け、南蛮漬け、ソテー、骨蒸し、西京焼き、鱗は煎餅

ワモンダコ フィジー名Kuita 英名 Day octopus
良く洗われて内臓も処理されているため、種類の特定は困難です。
ワモンダコと思われるので、タンニン(番茶、緑茶、紅茶)やジアスターゼ(大根おろし)蜂蜜(プロテアーゼ)等を使い肉質を柔らかくしながら、旨味成分を含ませると美味しくなります。
画像の個体は画像修正あり。もっと白いです。
例 ボイル刺身、タコ唐、マリネ、桜煮、等々

・サバヒー(学名 Chanos chanos )
フィジー名 Yawa 英語名Milk fish
食用です。毒の心配もなく安心して使えます。
しかしながら、小骨が多く骨を取る作業が必須です。臭みもなく、小骨が強いニシンレベルです。骨切りか骨取りで解決しています。
また、フィリピン、台湾等でも使われている為、有名です。
例 南蛮漬け、フライ、

※和名 ヒメシジミの一種 (学名 Batissa violacea)
・フィジー名Kai
泥抜きが必要です。 私の場合は9日間泥抜きをしました。1日ごとに水を変えましょう。
冷蔵庫での泥抜きではなく、常温での泥抜きでした。
味は薄いシジミのような感じです。冷凍処理で旨味成分をあげました。
例 しじみ汁、ボンゴレ、しぐれ煮

・ミズン(沖縄方ミジュン) (学名Herklotsichthys quadrimaculatus)
・フィジー名Daniva
食用です。冷凍物と常温保存物があるので鮮度がいい物以外は冷凍保存物がお勧めです。尻尾を見ていただけると分かるように尾が丸くなくなっていて、冷凍崩れが見られます。鱗が多く付いている個体は鮮度がいい証拠。触るとまだ凍っているのがベスト。
色んな魚種が混ざっている物が多いので気を付けて購入する必要がある。
例 梅煮、イワシのフライ、ハンバーグ、つみれ汁、


・オオスジヒメジ 学名Parupeneus barberinus
・フィジー名Daunau/Cucu/Mataroko
食用です。毒の心配がない魚種の一つです。撮影前に加工してしまったので、別の写真を使わせていただきます。
私はまだ背びれに刺さったことはないが、個体によっては背鰭、腹鰭に毒(恐らく雑菌性。スズキと同種)があると言われている。恐らく雑菌による化膿と痛みだと思います。
捌く時は注意しましょう。


・平貝 フィジー名 Vatu(バトゥ) , Kwakwa(クワクワ)英名 Pen shell
身入りが悪かったです。30㎝位の殻に対して4cm位(赤矢印)の身でした。
恐らく画像の個体はクロタイラギ。
鮮度が良ければ刺身。悪ければ炒め物、若しくは焼き物。醬油磯部焼が旨かったです。

・赤貝(若しくはサルボウ貝) フィジー名 Kaikoso(カイコソ),Qeqe(ンゲンゲ)
英名 Bloody clam
確実に質が悪い為、買ってないです。鮮度が良ければ買う予定です。
中身を確認していないので、サルボウなのか赤貝なのか分かりませんが、鮮度が良ければ刺身で食べたいです。
質が悪かった場合は、ニンニクとパセリとオリーブオイルとバターで「エスカルゴ風」にすると美味しいです。
ハラワタにオレンジ色のスライム状の物があれば卵なので、身に残らないように除去してください。腹痛を起こすなどの弱毒を保有しています。


・太刀魚 フィジー名 Tovisi(トヴィシ) 英名 Ribbon fish
指3.5なのでドラゴンとは呼べないが良型です。いい船主が採った物だと、刺身でも食べられます。
エラで判断するより、体色で選んだ方が良いと思います。鏡の様な個体を選びましょう。
また、漁師により腹抜きをしている人もいるので腹抜きがあったらラッキー。
例 刺身、塩焼き、バター焼き、ムニエル、唐揚げ、煮付等

・オジロバラハタ フィジー名 Donu damu(ドヌ ダム)英名 White-edged lyretail
バラハタはシガテラ毒を有していることが多いが、このオジロバラハタならバラハタに比べるとかなり安心出来る。画像の個体は釣った物、活〆、血抜き処理をしていて40cm以下である。バラハタと違い尾びれに白いラインが入っている。
釣った物で船上活〆、血抜き、氷保存で産直なら刺身がお勧め。
40cm以下2kg以下の物を買いましょう。シガテラ毒に注意。
シガテラ毒は加熱処理しても解毒できません。
例 焼き物、蒸し物、煮付、フライ、鍋料理。

・和名なし(オゴ海苔の一種)フィジー名 Lumi(ルミ) 英名 See moss
オゴ海苔の仲間なので加熱すると寒天状になる。
形状、感触的に岩モズクに類似しているため、湯通ししてモズクのように三杯酢で食べました。 砂利が多い為よく洗ってから湯通しにしました。

・コクハンアラ フィジー名 英名
日本ではレア物で、大変美味です。しかしながら、シガテラ毒に注意です。
画像の個体は40㎝ジャスト。日本では脂がのって旨いが、日本に比べかなり脂がなかったです。基本的にアラ、ハタの大きいサイズはシガテラ毒があると思ってください。
シガテラ毒に注意。加熱処理しても解毒できません。
例 焼き物(ソテー、西京焼き※塩焼きは×)、蒸し物、煮付、フライ

・コトヒキ フィジー名 Crescent perch 英名 Jarbua terapon
日本のコトヒキと同じですが、少し臭みがあります。 首都周辺で獲れると、どうしてもスバの海の匂いがします。
別の湾で獲ると臭みがなく美味しかったです。
例 バター焼き、煮付、唐揚げ等々。


・海ぶどう フィジー名 Nama(ナマ) 英名 Sea grapes
沖縄の海ぶどうとは若干異なるが、粒が大きく歯ごたえがいいです。
私は、塩水を作ってライトで照らして数時間置きました。これで臭みが消えます。
例 酢の物、味噌汁

・ゴシキエビ フィジー名 Painted rock lobster 英名 フィジー名と同じ
日本にもいるゴシキエビ。 銛付き漁なので、傷跡が残っています。
獲ってから氷保存をしていないため、腐敗している物もあるので注意してください。
良いものは、持ち上げても尻尾と頭が離れない(伸びない)。
大きいものは、足先まで蟹のように取って食べられます。
大きいものを買うと、日本よりもキロ単価安くお薦めです。
例 塩茹で、塩蒸し、焼き物、味噌汁、天ぷら、ソテー等々

・バラフエダイ フィジー名 Two‐spot red snapper/Red buss
英名 フィジー名と同じ。
よく「スナッパー(鯛)だよ!」「美味しいよ!」と声を掛けられますが、非常に危険です。シガテラ毒がかなりの高い確率で、蓄積されています。
画像の個体は40cm以上で明らかに有毒魚と思われます。
このような個体も平然と売られているので要注意です。

・ヒメフエダイ 沖縄方言 ミミジャー フィジー名 Humpback red snapper
英名 フィジー名と同じ
フエダイ系は少し臭みがあります。(別の海域は無臭)臭みをとる手間が厄介ですが、鮮度が良ければ刺身でもいけます。40cm以下を買いましょう。
例 バター焼き、天麩羅、唐揚げ等

画像手前・キツネブダイ フィジー名 Pacific longnose parrotfish
画像奥 ・ナガブダイ フィジー名 ? 英名 Ember parrotfish
共に淡白でとても美味しいです。パリトキシン様毒(猛毒)を持っている可能性があるので目利きに自信がなければ買わない方が良いです。
また、シガテラ毒も持っている可能性が高いので素人は買わない方が良いです。
パリトキシン様毒はフグ毒より強い場合があるので要注意です。
例 ソテー、フライ、唐揚げ、


・アカマンボウ フィジー名 Opah 英名 Lampris guttatus
某回転すしチェーン店で赤身として売られていたと言う、アカマンボウ。
確かにマグロに近い味ですが、フィジーに来てからは食べていません。
画像右の頭部の断面が変色しています。冷凍焼けなのか何回も冷凍と解凍を繰り返しているのか、分かりませんがかなりの変色です。
アカマンボウの身には多くのヘモグロビンがある為、鮪のようです。
しかし、ここフィジーでは常温で保存しているためヒスタミン中毒を起こす可能性が非常に高いです。 ヒスタミン中毒は加熱処理をしても解毒できません。
買わないことを勧めます。危険です。
野菜などのその他の食材に関して

・ゼンマイ フィジー名 Ota(オタ) 英名 Fiddlehead fern
2種類似たような物があって、Lamdi(ラ ンビ)とは別物です。
オタはゼンマイ系でランビはコゴミ系。いずれにせよ、日本の山菜と変わらないですがサイズが大きく、購入後シェアするとベストです。

・菜の花 フィジー名 Rapeseed 若しくは Canola 英名 Canola flower
日本でも時期物ですが、フィジーでも時期によって売られています。※撮影日は10月頃
日本の菜花よりも柔らかく、とても美味しいです。

・さつまいもの仲間 フィジー名 Kumala 英名 Sweet potato
日本のさつま芋より甘みが強く安納芋レベルです。しかしながら、少し灰汁があるので味付けを強くするととても美味しいです。 選ぶときに蜜が垂れているのがベストです。
この味を生かすために、芋羊羹がベストでした。

・ヤム芋 フィジー名 Uvi 英名 Yam
日本でいう長芋。自然薯よりも強い粘り気があって、様々な使い方があり模索中です。生食は青酸化合物やアルカロイド系などの毒があるらしく危険です。
しかし、フィリピンで経験上100g位なら生食をしても大丈夫だったのでフィジーでも試しましたが大丈夫でした。
どうしても、生で食べたい場合はしばらくの間「酢水」に浸してから、少しずつ量を増やしましょう。でも、最大100gまでにした方がいいと思います。※自己責任で

・インゲン豆 フィジー名 英名
フィジーのインゲン豆です。とても細く長いです。日本のものとは違いますが、美味しいです。 このインゲン豆は時期があります。

・金柑の仲間 フィジー名 Mori 英名 Kumquat
金柑の仲間らしいですが、青い内にポン酢として加工しています。
ローカルの人は、皮ごと(皮が薄い)食べたりしていますがどちらかというと「橘」の方が近いと思います。淡い甘みがあるので、大変美味しいです。

・木綿豆腐 フィジー名 Tofu 英名 Tofu
日本と違い、苦汁が均一ではない為、硬さがまばらです。
苦い場所と固い場所はありますが、木綿豆腐の味はします。絹ごし豆腐は中華系の食材店で売っています。